About Diary

「日記に「今日は」とは書いてはいけない。日記に今日のことを書くのは当たり前なんだから。」
江國 香織さんの父の言葉だったような気がします。だからどうだというわけでもないのですが、はてなで日記をつけるようになってから、どうしても私の頭の中から離れない言葉です。
僕は、日記に「今日は」とか、「僕は」とかいう言葉を書く人間です。巷では、ブログにはネガティブなことを書かないほうがいい、と言われていますが、僕はポジティブなこともネガティブなことも書き残すことにしています。
メモ帳や手帳には、落書きをしたほうがいいらしいです。落書きが残っていると、自分がそのときに何を考えて、この結果に至ったかまでの経緯がわかりやすくなるからです。ほとんどのアイデアは、発現するものじゃなくて、展開するものだと思っています。なので、僕は日記にはそのときの感情を、不の感情も一切合切まとめておくことにしています。
こうやって、高速で流れる情報の渦の中に立っていると、あたかも自分も他人も普遍であり、変わるのは情報だけだ、という錯覚を覚えます。故事にも、「三日会わねば刮目して見よ」という言葉がありますが、これでは最近流行の自分探しも難航でしょうね。
自分探しで思い出しましたが、心理学用語にナントカの窓というのがあるそうです。うろ覚えですが、それは自分をのぞく四つの窓。すなわち、

  • 自分から見た自分
  • 他人から見た自分
  • 自分と他人から見える自分
  • 自分からも他人からも見えない自分

なのですが、自分探しはいったいどれを探すのでしょうか。探すというからには自分から見えないものなのでしょうね。「自分からも他人からも見えない自分」ってのはずいぶん難しい話ですから、やはり他人からしか見えない自分でも探すのでしょうか。
自分からみた自分ってのは、自己主張が激しいナルシストに聞こえるけど、誰にも否定できない要素だと思うんだけどなぁ。